災害時にダンボールパーテーションの安定供給に関する協定を各自治体と結ぶことがあります。
そして各自治体によりダンボールを備蓄をする所としない所があります。
又、災害時に供給元のダンボール会社自体が被災したりすることもあり、別のダンボール会社で急に供給する事も考えられます
そこで
災害時に素早く供給出来るパーテーション形状提案です。
パーテーションを立てるのにトムソン抜きで設計進みがちですが
木型を使用せずに印刷機のみで製造し、避難所で糊・テープ無しでくみ上げられる単純な構造の紹介です。
製品仕様について
組仕切りと同じ原理でシート紙巾の半分まで、両サイドにスリットを入れれば完成
流れ方向シート両端からスリットまでの距離が短いと切れてしまいますが、150mm前後あれば安定します。
材質はA/F W/Fと試しましたが、ある程度長期的に自立することを考えて
W/F k6xk6にしました。
A/Fでは強化芯でテストしましたが、強度が弱く数日の短期利用にはいいですが長期利用には向いてません
図面↓
(PDF: 260.51KB)
図面の赤丸で囲ったところは、本当は切れて欲しくないのですが
「紙巾」「印刷機ドラム外周長さ」「追加刃物の長さ」の組み合わせにより弊社では150mm切れました。
しかし実際に組むと、ここの切れ込みはあまり気になりません。
ダンボールパーテーションの高さに関して
各自治体によりパーテーション高さはまちまちで岐阜県はコロナウイルスの関係で高さ2M推奨ですが
・紙巾2000mmの材料調達と加工が難しい事
・囲まれたときの圧迫感がかなりある事
を踏まえ、高さを色々考えて弊社では1400mmにしました。
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使用する設備について
~使用する機械~
ダブルスロッター付きの印刷機
~機械セット方法~
・スロッターの前後ドラムに付いている刃物をテレコで取り外す
・それぞれ残した刃物に、紙巾半分相当の刃物をつける
上記図面の赤丸で囲った余分なところが切れるか切れないかの理論値は
「通す紙巾」-「自社ドラム外周」=差額が切れます。
今回の場合、1400mm-1340mm=60mmなのですが
追加刃物の寸法組み合わせにより余分に切れます。
弊社は梅谷でドラム外周1340mmの標準サイズ機です。
付いている標準刃物が335mmで、これに追加刃物をつけて700mmちょうどに出来ると良いのですが、追加刃物サイズの関係で余分に90mm付いてしまった為、弊社では150mm切れました。
どれくらい余分に切れてしまうかは
「紙巾(パーテーションの高さ)」
「ドラム外周寸法」
「追加刃物サイズの組み合わせ」
により、各社様々になるかと思います。
ちなみに梅谷製印刷機のドラム外周仕様は
950mm
1280mm
1340mm(標準サイズ)←全国で一番多いサイズです。
1454mm
1677mm
1900mm
の6種類
ISOWAと三菱それぞれ外周が異なりますが、標準機と言われる機械は1300mm前後になります。
~補強用箱について~
図面右側のA式は、つなぎ部分にフラップを差し込んで仕切を安定させる目的です。
寸法は軽い方がいいので各社印刷機最小寸法で良いかと思います。
弊社は最低紙巾280mmなので余裕見て丈夫フラップ伸ばし300mmにしてます
間違えて折り曲げないように、伸ばした方はスコア罫線省いてます。
図面はK5にしてますが、C5でも良いと思います。
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組み立て写真
それぞれの切り込みを差します
上記だけでも大丈夫なのですが、仕切の補強としてA式の箱を逆向きに差します
箱は風車組みしてます。
↓風車組みならテープいりません
人(180cm)が入ったときのサイズ感↓
2メートル角で組んだ仕切にダンボールベッドを設置したところです。
高さ1400mmあると、座った状態では周りの視線が気になりません。
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いかがでしたでしょうか
自宅テレワーク用集中スペースなどの利用には見た目が悪いので向きませんが
*3密回避
*最低限の視線を遮る
*素早く組み立て、バラせる
*全国の印刷機保有しているダンボール会社で作れる
事を目的に設計しました。
皆様の参考になれば幸いです。