ここ20年の全国ダンボール生産量の推移と今後の見通し

段ボール箱屋

2025年02月12日 16:01




毎年上がり勾配を続けていた国内ダンボール生産量ですが
2022年の146億4800万㎡をピークに現在まで2年連続下がっています。

下記表はここ20年のダンボール生産量推移覧をまとめました(単位1,000㎡)



 西 暦 
  生産㎡  
 生産量昨対 
 消費数量㎡ 
 消費数量昨対 


2004
13,566,783
101.3
8,848,327
102.2


2005
13,728,793
101.2
8,985,105
101.5


2006
13,863,323
101.0
9,117,816
101.5


2007
13,965,561
100.7
9,343,014
102.5


2008
13,560,695
97.1
9,135,112
97.8


2009
12,625,937
93.1
8,703,078
95.3


2010
13,062,446
103.5
8,943,315
102.8


2011
13,140,781
100.6
9,063,332
101.3


2012
13,275,389
101.0
9,184,479
101.3


2013
13,458,832
101.4
9,388,656
102.2


2014
13,630,385
101.3
9,580,987
102.0


2015
13,737,419
100.8
9,757,242
101.8


2016
13,975,391
101.7
10,031,201
102.8


2017
14,207,416
101.7
10,283,994
102.5


2018
14,394,263
101.3
10,515,564
102.3


2019
14,317,877
99.5
10,541,020
100.2


2020
14,187,350
97.2
10,524,278
98.3


2021
14,633,097
103.1
10,823,466
102.8


2022
14,648,367
100.1
10,873,855
100.5


2023
14,217,138
97.1
10,684,868
98.3


2024
14,062,631
0.99
未定
未定


*上記数値は「全国段ボール工業組合連合会」より抜粋

日本の人口推移について


総務省が発表している日本人口の推移を見てみますと昨年1年間で89万人減少しました。
これは九州第2の都市である北九州市の人口90万人に相当し
弊社のある岐阜県飛騨市の人口21000人の実に42倍の人数です
今後の人口見通しとして2050年は今より3300万人減少し、9500万人となります。

TSRの2024年倒産レポートでは
*求人難
*人件費高騰
*従業員退職
による倒産が過去最多を更新し289件となりました。
今後外国人雇用を真剣に検討していかないと経営が成り立たない状態になっていくのではないでしょうか。
国でも従来の短期間就労である「技能実習制度1号~3号」を廃止していき「「育成制度就労」へ2027年を目標に制度変更していきます。

一方で訪日外国人観光客は今年4000万人を超える見込みで、2030年まで目標6000万人掲げています。
ちなみに外国観光客受け入れ世界1位のフランスで年間1億人です。
日本のGDPの7割は内需と言われておりますが、年々割合は減っていってます。国内旅行も色々高くなって気軽にいけなくなりましたし、たまに行く出張のホテル朝食会場に外国人しか居ないことも増えてきたなーと感じることが増えました。

ダンボール需要の今後について


ダンボールが使用される分野は裾野が広く日本の物流を支える存在ですが、需要は下げ勾配で業界内の今後の見通しも2022年に需要のピークを打ったとしています。
そんな中、昨年大手製紙メーカーより「物流問題と人件費増によるコストアップ」による再度のダンボールシート値上げが発表され、年明け2025年、各ダンボール仕入れ先から値上げの案内が届き始めました。 ここで各社高付加価値戦略をとりたいところですが、今後人口減による国内需要が細くなっていき、あらゆるモノが値上がりを続けていく中での経営舵取りはなかなか厳しい時代を迎えてきたと感じます。

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