~2018 12 20追記~
「段ボール商品市況 平成30年」日経記事
~日本経済新聞 2018 12 20経記事より抜粋~
記事右側にビニール製品の値上げ不発記事が掲載されてました。
フィルム系は現行通りの価格になりそうです。
~2018 12 10追記~
「段ボール原紙1割上昇」日経記事
~日本経済新聞 2018 12 10経記事より抜粋~
現在の段メーカー仕入価格は先月11月よりキロ8円プラスで仕切られており、製紙との価格交渉の余地は去年同様全くない状況。
~2018 11 13追記~
「製紙6社 利益で格差」日経記事
~日本経済新聞 2018 11 13経記事より抜粋~
王子製紙は海外工場でのパルプ事業が好調で、利益の6割くらいを海外事業で占めています。
日本製紙は、事業所閉鎖等に伴い最終欠損の予測。
国内事業は、どの事業者も苦戦を強いられており、段ボール業界はしばらく苦難の道です
~2018 10 31追記~
中国古紙「爆買い」日経記事
~日本経済新聞 2018 10 31経記事より抜粋~
~10月末現在の国内古紙価格について~
中国の古紙輸入ライセンスが10月18日付けで200万トン新交付され、年内にこれを消化すべく、近場の日本品に強烈な買いオファーを求めている。
10月末現在で古紙価格は35~38円/kgで推移しているが、それでも日本品は割安で買いオファーが強いため、国内古紙価格も一段高なっている。
~包装ニュース 2018 11 10記事より抜粋~
~2018 10 29追記~
各製紙メーカー値上げ発表状況について
いよいよ実施時期が迫ってきて頭が痛いです。。。
~包装ニュース 2018 10 13記事より抜粋~
~2018 10 9追記~
日経に値上げと輸出古紙の記事が掲載されておりました
*日本製紙 11月21日~ 15%以上値上げ
*王子・レンゴー・大王 11月1日~ 10%程度値上げ
~日本経済新聞 2018 10 5経記事より抜粋~
段ボール再度値上げ発表
先週(H30 9 28)の日経新聞に「王子HD 段ボール原紙値上げの発表」記事が掲載されておりました
~日本経済新聞 2018 09 28記事より抜粋~
実施時期は11月1日出荷分より
値上げ幅は前回1kg10円でしたが、今回は1kg8円アップ
上記記事では10%~13%。
同じ1㎡でも紙の材質が上がるほど、値上げ幅は大きくなり
A/F c5xc5(500g)4円
A/F k7xk7(700g)6円
W/F c5xc5(800g)6円
W/F k7xk7(1,000g)8円
上記構成に強化芯など含まれてるとさらに上がり、
各社が抱えている運送費の高騰(ドライバー不足)についても別途値上げの記載があります。
~2018 12 20追記~
弊社仕入れ先からの値上げ見積価格は上記原紙価格の倍以上できておりまして
A/F c5xc5 9円up
W/F c5xc5 12円up
段ボール仕入価格は2年で25~30%程上がりました。
値上げの経緯
古紙の動向
日本の古紙価格に影響する中国の状況ですが、最近ニュースに上がっているアメリカとの関税合戦により、アメリカから入る古紙に25%追加関税がかかるようになりました。
それにより、日本の古紙の引き合いが強まったのと、昨年から続いている古紙の輸入制限枠が緩和されたため、古紙の価格が強含みとなっております。
古紙価格の動向は、中国の政策次第で急に変わるため今年の古紙動向は誰にも予想がつかない状況でした。 今後も政策次第で、180度方針転換がある国ですので全く読めない状況です。
今後の中国古紙事情ですが、毎年「独身の日」というアリババのセールがあり、1日10億個以上物流が動くため段ボール需要が急激に高まります。
独身の日に向かって古紙価格は上昇するかと思いますが、その後毎年下がります。
ただし古紙価格はこれからも上下していきますので、価格が読みづらいところです。
中国国内の古紙回収と価格推移について
ちょっと前まで40数%と言われている中国の古紙回収率(洋紙・新聞など含む)ですが、現在70%くらいの回収率(らしい)で、毎年4%ずつ上がっている(らしい)そうです。(信憑性については、そこまでの回収率があるのか個人的に疑問) 政策として古紙回収を強化しているようですので、今後回収率が上がっていけば自国内で回していける時代が遠くない将来にくるかもしれないです。
H30 12 5追記 すみません、下記情報が正確です。
12~17年中国国内回収量は、平均伸び率6.7% 17年度単体で7.9%増
18年は13.8%増の6300万トンを見込む。
中国国内古紙回収率は昨年47.8%、一見回収の余地があるように見受けられるが、輸出に伴う流出分(回収不可能分)も分母に含め算出した「見かけ回収率」のため、実際は大幅な向上はむつかしい面も。国内古紙の回収を増やすためには、回収ルート、システムの効率化、辺境地域でのさらなる回収増、市民への分別回収の周知徹底、内需拡大、消費商品の輸出超過抑制など、多方面から推進せねばならない。
17年の古紙動向を振り返ると、国内価格は目まぐるしく変動
第1四半期 下降
第2四半期 底打ち反発
第3四半期 急騰
第4四半期 反落
最高は3030.82元
最低は1319.36元
ふり幅は229.7%。変動が激しいながら、国内古紙が高価格時代に入ったと言える。
~板紙段ボール新聞 2018 12 7記事より抜粋~
先日業界新聞をみておりましたら
国務院6月発表、2020年度末を最終期限とする古紙を含む固形廃棄物輸入禁止措置について、年末の全人民代表大会に決定される。
決定されると、全世界の年間古紙総量5700万トン(17年度実績)のうち2500万トン(うち1500万トンが段古紙)が宙に浮くことになる。
~2018 08 27 板紙段ボール新聞記事より抜粋~
これに関しては、古紙よりも廃プラ問題の方がニュース等で取り上げられることが多いです。
上記措置により日本の古紙価格に対する影響力も小さくなりますが、余剰古紙が出てくる可能性が出てきて古紙価格が弱含みになっていく予想があり、ここ20年くらいでは無かった現象があと数年で来る可能性も出てきました。
ただし現状としては日本の古紙は中国からの引き合いが強く、日本国内の段ボール価格が下がる動きはありません。
値上げの動き
従来から製紙会社同士でも、販売エリアと自社工場の位置関係があるため段ボールライナの売り買いは行われており、その中で丸紅グループの製紙会社が「王子コンテナ・森紙業・大王・レンゴー・トーカン」に対して値上げ交渉を行いました。
昨年の段ボール原紙値上の価格交渉がまだ落ち着かない中、当初交渉はむつかしいと思われておりました。
ところが王子が値上げに追随することになり、今回の値上げ発表が行われました。
恐らく他の製紙会社も追随するかと思われますので、今回も値上がりしそうです。
「今?」と言いたいです。
次に、レンゴーが発表するのかしないのか(今週発表予定ではあります)
で状況が大きく変わりますが、発表があると値上がりは確実になります。
2018 10 2 値上げ発表ありました。
段ボール原紙、段ボール製品の価格改定について(レンゴーHP)
kg8円以上となっています。 さらに利益が出る思惑で株価も上昇してます
↓
レンゴー株価推移(3か月チャート)
~yahoo株価3か月チャートより引用~
10月2日値上げ発表前から上がってますね。。。
~原紙値上げと国内古紙価格の関係について~
どこか王子製紙以外で旧価格で販売してくれる製紙会社はないのか?
ということになるのですが、王子製紙が段原紙の値上げを行うと、日本国内の古紙価格の買取価格も上げましょうという事になるため、他の製紙会社が買い取る仕入れ価格も高くなります。
私たちからすると、なぜいろんな製紙会社が値上げ追随するのかというところなのですが、上記の理由により仕入れが上がるため、値上げ追随が増えるということになります。
段原紙の需給について
現状、段ボールライナ・中芯ライナ共に国内に売るよりも輸出した方が高く売れるため、段原紙の輸出が盛んにおこなわれており、日本国内の需給がタイトになってきております。 特に中芯ライナ製造工場が採算割れにより閉鎖が続いている関係で、非常にタイトとなっており供給が難しい場合も出てくるようになりました。
段ボール業界は利益率が非常に低い業界で、ロットが増えてくると売価に対する材料費率(変動費率)が80%~100%超えとなっており製造原価を出すのも大変な状況です
弊社のような末端会社では製紙会社との交渉力は全くありませんが、途中の段メーカーに頑張っていただき、なんとか値上がりを食い止めていただきたいです!
ただし、製紙産業の利益率はワースト1位の造船業界に次ぐ2位と、これまた低い実情もあります。
段ボールのコストダウンについて
段ボールの国内需要は「通販用段ボール」を中心に増え続けており、価格上昇の影響は幅広いです。
段ボール箱は、内容物の大きさがあるため、ここ最近の食品スモールチェンジで中身を減らしたりするようなコストダウンが難しいですが、最終ユーザー様が段ボール箱の価格を抑えるには
1.ロットを増やす(既にロット数万枚のケースは除く)(現状100枚以下だと効果が高いです)
2.材質を下げる(高いk7→k6→k5→c5→d3安い)
3.できる限り小さくする(段種を薄くする・形状を変更する等)
の順で価格を抑えることができます。
上記1については数万枚と記載しましたが、段ボール箱は数量が増えるほど価格が下がりますので(限界はあります)現在の発注ロットが10枚 100枚 500枚 1000枚でも価格が異なります。
現在発注しているロットを増やすことによって、現状の価格を維持することができる可能性が出てきます。
2につきましては、現状の材質が硬いものを使用している場合に有効です。
金額を値上げ前と同じ価格に近付けるには
・表裏ライナを1ランクずつ材質下げる
k7xk7→k6xk6
k6xk6→k5xk5
k5xk5→c5xc5
c5xc5の下にd3xd3という材質がありますが材質悪すぎて、パットくらいしか用途がありませんので
現在c5xc5を使用されている場合は、これ以上材質を下げることが難しくなります。
・中芯に「180g強化芯」を使用している場合は「160gセミ芯」に材質を下げる
中芯には硬い順に
1.200g強化芯
↓
2.180g強化芯
↓
3.160gセミ芯
↓
4.115g普通眞
となっております
箱の材質を下げるときにできるだけ圧縮強度を下げないようにするには
「中芯」は材質保ったまま「表裏ライナ」の材質を下げた方が、箱の圧縮強度は高めになります。
ただしここで材質を下げられる「中芯」は上記1~3までです。
115g普通芯よりも、下の材質はありません。
「C段」という中芯の使用率が少し下がっている段種が出てきて、食品メーカー中心に使用が増えてきました。
コストが下がるという売込みですが
*中芯使用率はわずかに下がるが、貼り合わせの糊使用量が増える。
*段ロールのセット替えに時間がかかるため、段メーカーで数十万ロット以上ないとコストが合わない。
通常はA段とB段の段ロールがセットされており、コルゲーターのセット替えに時間がかかります。
といった理由で、C段は一部の大手段メーカーでしか普及が進んでいないのが実情です
まだ値上げ発表ですので、今後の動向が注目されます。
H31 2月5日追記
全国で段ボールの価格改定が行われており
シングル段ボール(E/F・B/F・A/F)で10%以上
ダブル段ボール(W/F)で15%以上上がっている状況です。