ダンボール見積書の見方と注意点について解説
今回 段ボール見積書の見方について解説していきたいと思います。
初めて段ボールの見積もりを取る方
梱包資材担当者の方
ご参考ください。
今まで良く分からなく見過ごしていた点や、注意点などを解説していきますのでよろしくお願いします。
下記画像は弊社の見積フォームです。 各社様々な洋式がありますが基本的には以下①~⑥までは入っているかと思いますので、それぞれ分けて説明していきます。
これより


↑拡大します
自社工場や住所など間違ってないか確認ください。
ダンボールは通常送料込み・棚入れ込みの価格で、自社トラックや提携トラックの配送が主です。
後からの納品条件変更につきまして、1階から2階入れに変更とかは同単価では難しくなる場合があります。1,000ケース2階入れエレベーター・リフト無しになりますと、階段上り下りする必要があり1時間から2時間余計に時間がかかる為です。
(internet)
1.送料について 各会社により別途送料や送料込みなど様々ですので要確認です。
2.荷下ろし場所について 配送会社は基本的に1階荷受場下ろしです。2階下ろしや棚入れになると別途料金発生しますので御注意ください。
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ダンボールは材質によって単価と強度が大きく変わります
同じ寸法でも材質が変われば単価も変わってくるのですが、材質表記が段種のみ(W/F A/F等)でライナーの指定を記載していない会社がたまにあります。その場合はダンボール屋さんの采配で材質が都度変わる可能性が出てきますので注意が必要です。
段ボールの材質は一般的に、表裏のライナーで5種類 中芯で3種類です
表裏ライナ材質:D3 C5 K5 K6 K7
中芯材質:120g芯 160g芯 180g芯
例えば表裏の材質D3とK6では、強度にかなり大きな差が出ます。
・D3はスカスカでバサバサの薄いライナ
・k6は爪で押しても割れないくらい硬いライナ
値段が安いからと、材質に「クラフト」表記しかないところから購入した場合D3の材質で来る可能性がありますのでご注意ください。
ダンボールシートの名称等分からない方は、↓コチラの記事をご覧ください。
段ボールシートの名称(呼び方・重量・規格)についての豆知識
材質が変わっても最終的には強度が持てばよいのですが、そうでない場合もありますので注意が必要です。
例外として、1枚~100枚くらいのロットが少ない場合に指定材質よりも良い材質になる場合もあります。
これは、ダンボールシート製造する機械がセット替えで30Mは最低流れるため、10枚の発注でも数十枚~100枚程度出来てしまいます。その為製造メーカーでは様々な会社からの受注の材料を組み合わせて製造してロスが出来るだけ出ないようにしていくのですが、取り合わせが無い場合に、上位材質に取り合わせることがあります。
この場合は見積材質より強い材質に取り合わせる為、強度が下がることは無いようです。
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ダンボールの寸法は大きく3種類有り
1.内寸法
2.罫線寸法(外寸と表記するところもあります)
3.外のり寸法

上記A/Fの例ですと
2.罫線寸法100mmに対して 1.内寸法94mm 3.外のり寸法106mmとなります。
ダンボールの厚みと寸法の関係につきましては↓コチラをご覧ください
ダンボール設計講座 第1回 ~ダンボールの厚みと内寸・外のり寸法について~
見積書に記載してある寸法は「罫線寸法(外寸と表記もある)」が主流ですが、内径表示の場合は製造会社で入る大きさにしますので大丈夫かと思います。
ただ罫線寸法表記で勘違いということもあります。(勘違いすることもあります人間だもの)
連絡の行き違いで内径を伝えたのに罫線寸法と間違えて見積表記することも可能性としてありますので、見積書の寸法をよく確認して、さらに本注文前にサンプル箱で確認取ると確実です。
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ダンボールはオーダーで製造することが多く、様々な仕様が追加されます。
*カットテープ追加
*手かけ穴追加
*印刷の有無と印刷色数
*上下フラップの長さや形状オーダー
*箱の側面や上下フラップにヨコ罫線追加
これらの仕様が入っているかを確認します。
(internet)送料が込みか別途かの記載を確認ください。
▲ 目次にもどる
1.印刷をする場合には印版を初回に作成
2.木型で打ち抜く際に製造する木型を作成
どちらも初回のみの負担が多いですが、注意点として最終注文日から何年かで処分との記載がある場合がありますのでご確認ください。

拡大

ヨコから(版の高さ7mm)←会社により3mmと7mmと仕様が異なります。

印版は大きさに合わせたフィルムに樹脂版を貼り付けたものになります。
印刷が詰まっている場所は離れているように見えても1つの樹脂版でまとまっている為、それが含まれる印刷内容を修正する場合その樹脂塊全部を交換する必要があります。

拡大

木型は、形状に合わせて刃物と罫線と組み合わせたものになっています。
拡大写真の刃物の周りにオレンジと緑のスポンジが付いておりまして、トムソン機で木型をダンボールにプレスした後、ダンボールを木型から離すためにスポンジの弾力を利用しています。
印刷についてのまとめ
最後にダンボールの見積書で一番気をつけてみないといけない箇所は
1.材質が表記されているか? (段種と表裏ライナー)
2.罫線寸法は正しいか (入れたいものに対して数値足してあるか)
3.単価 (ロットが増えると価格が下がっていきます。 税抜きが多いですのでコスト計算する場合には税込み価格にする必要があります。)
です。
皆様の参考になれば幸いです。
HP:http://oricyo.co.jp/index.html


ご参考ください。
今まで良く分からなく見過ごしていた点や、注意点などを解説していきますのでよろしくお願いします。
下記画像は弊社の見積フォームです。 各社様々な洋式がありますが基本的には以下①~⑥までは入っているかと思いますので、それぞれ分けて説明していきます。
これより
- 地元のダンボール屋さんの見積説明は「黒文字」
- インターネット経由で見積取ったときの注意点は「赤文字」で記載していきます。


↑拡大します
目次
①納品先を確認する
自社工場や住所など間違ってないか確認ください。
ダンボールは通常送料込み・棚入れ込みの価格で、自社トラックや提携トラックの配送が主です。
後からの納品条件変更につきまして、1階から2階入れに変更とかは同単価では難しくなる場合があります。1,000ケース2階入れエレベーター・リフト無しになりますと、階段上り下りする必要があり1時間から2時間余計に時間がかかる為です。
(internet)
1.送料について 各会社により別途送料や送料込みなど様々ですので要確認です。
2.荷下ろし場所について 配送会社は基本的に1階荷受場下ろしです。2階下ろしや棚入れになると別途料金発生しますので御注意ください。
▲ 目次にもどる
③使用される材質を確認する
ダンボールは材質によって単価と強度が大きく変わります
同じ寸法でも材質が変われば単価も変わってくるのですが、材質表記が段種のみ(W/F A/F等)でライナーの指定を記載していない会社がたまにあります。その場合はダンボール屋さんの采配で材質が都度変わる可能性が出てきますので注意が必要です。
段ボールの材質は一般的に、表裏のライナーで5種類 中芯で3種類です
表裏ライナ材質:D3 C5 K5 K6 K7
中芯材質:120g芯 160g芯 180g芯
例えば表裏の材質D3とK6では、強度にかなり大きな差が出ます。
・D3はスカスカでバサバサの薄いライナ
・k6は爪で押しても割れないくらい硬いライナ
値段が安いからと、材質に「クラフト」表記しかないところから購入した場合D3の材質で来る可能性がありますのでご注意ください。
ダンボールシートの名称等分からない方は、↓コチラの記事をご覧ください。
段ボールシートの名称(呼び方・重量・規格)についての豆知識
材質が変わっても最終的には強度が持てばよいのですが、そうでない場合もありますので注意が必要です。
例外として、1枚~100枚くらいのロットが少ない場合に指定材質よりも良い材質になる場合もあります。
これは、ダンボールシート製造する機械がセット替えで30Mは最低流れるため、10枚の発注でも数十枚~100枚程度出来てしまいます。その為製造メーカーでは様々な会社からの受注の材料を組み合わせて製造してロスが出来るだけ出ないようにしていくのですが、取り合わせが無い場合に、上位材質に取り合わせることがあります。
この場合は見積材質より強い材質に取り合わせる為、強度が下がることは無いようです。
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④タテ・ヨコ・タカサの寸法は内寸か罫線寸法か確認する
ダンボールの寸法は大きく3種類有り
1.内寸法
2.罫線寸法(外寸と表記するところもあります)
3.外のり寸法
上記A/Fの例ですと
2.罫線寸法100mmに対して 1.内寸法94mm 3.外のり寸法106mmとなります。
ダンボールの厚みと寸法の関係につきましては↓コチラをご覧ください
ダンボール設計講座 第1回 ~ダンボールの厚みと内寸・外のり寸法について~
見積書に記載してある寸法は「罫線寸法(外寸と表記もある)」が主流ですが、内径表示の場合は製造会社で入る大きさにしますので大丈夫かと思います。
ただ罫線寸法表記で勘違いということもあります。(勘違いすることもあります人間だもの)
連絡の行き違いで内径を伝えたのに罫線寸法と間違えて見積表記することも可能性としてありますので、見積書の寸法をよく確認して、さらに本注文前にサンプル箱で確認取ると確実です。
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⑤備考欄の特記事項確認する
ダンボールはオーダーで製造することが多く、様々な仕様が追加されます。
*カットテープ追加
*手かけ穴追加
*印刷の有無と印刷色数
*上下フラップの長さや形状オーダー
*箱の側面や上下フラップにヨコ罫線追加
これらの仕様が入っているかを確認します。
(internet)送料が込みか別途かの記載を確認ください。
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⑥版代・木型代について
1.印刷をする場合には印版を初回に作成
2.木型で打ち抜く際に製造する木型を作成
どちらも初回のみの負担が多いですが、注意点として最終注文日から何年かで処分との記載がある場合がありますのでご確認ください。
ダンボール用の印版写真

拡大

ヨコから(版の高さ7mm)←会社により3mmと7mmと仕様が異なります。

印版は大きさに合わせたフィルムに樹脂版を貼り付けたものになります。
印刷が詰まっている場所は離れているように見えても1つの樹脂版でまとまっている為、それが含まれる印刷内容を修正する場合その樹脂塊全部を交換する必要があります。
ダンボール用木型写真

拡大

木型は、形状に合わせて刃物と罫線と組み合わせたものになっています。
拡大写真の刃物の周りにオレンジと緑のスポンジが付いておりまして、トムソン機で木型をダンボールにプレスした後、ダンボールを木型から離すためにスポンジの弾力を利用しています。
印刷についてのまとめ
- 価格・・印版の面積に比例します。 場所が離れていても印刷面積が小さければ価格は抑えられます。凸文字よりも抜き文字の方が高くなる傾向にあります。
- 劣化・・樹脂であるため、どうしても紫外線により経年劣化します。
- 木型を作成する必要がある時・・ジゴク底・ワンタッチ底・N式など複雑な形状の場合。
- 木型作成しなくても作れる形状・・A式 C式 ベランダ式では印刷機のみで製造できる事が多いです(60サイズ以下の小さい箱は機械の仕様により木型が必要になる場合が出てきます)
木型についてのまとめ
▲ 目次にもどる
⑦まとめ
最後にダンボールの見積書で一番気をつけてみないといけない箇所は
1.材質が表記されているか? (段種と表裏ライナー)
2.罫線寸法は正しいか (入れたいものに対して数値足してあるか)
3.単価 (ロットが増えると価格が下がっていきます。 税抜きが多いですのでコスト計算する場合には税込み価格にする必要があります。)
です。
皆様の参考になれば幸いです。
折長
段ボール株式会社
岐阜県飛騨市古川町上野567
*何かご質問等ございましたら弊社までご連絡下さい。
Mail:web@oricyo.co.jp
HP:http://oricyo.co.jp/index.html
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